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2004.3.16 |
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RNAi研究が静かに広がる…ゲノミクスの発展で、ターゲットを見つけることは容易になった。しかし、現状の技術水準では、バリデーションには力不足であることは間違いない。このため、予想された大きな革新は生まれていない。 それでも、様々な医薬品候補が誕生したことは間違いない。そして、インフォマティクスの発展に期待が集まっている。 Genome →Transcriptome →Proteome(Structural & Functional) →Metabolome → Phenome という流れで、ポストゲノムとしてのプロテオーム解析が急速に進んでいる訳だ。 しかし、ビジネスを考えると、より早くアウトプットを出せそうな技術が登場すれば、そちらに流れるのが普通だ。 そのようなものとして、RNAi の研究がここ数年急速に進んできた。(1) 難しいとされていた、哺乳動物細胞で有効に遺伝子発現抑制ができることがわかったからである。(2) 特に、遺伝性難病患者で、変異遺伝子の発現抑制が可能なら、本質的な遺伝子治療として使える。効果的な投与方法さえ見つかれば、すぐに市場は開けるかもしれない。 この道が開ければ、重篤な感染症のエイズや肝炎や、癌といった、解決が難しい疾患に対しての基本的な治療方法となる可能性もある。 このため、医療研究が広がっているようだ。すでに試薬提供体制も整っている。(3) (日本では、遺伝子治療は限定的に留まっているから、RNAi 基礎研究が主流で、医療応用は極く一部と思われる。) 期待が持てる技術だが、アンチセンス医薬が思った以上に難しかったし、ゲノムフィーバーにも懲りたようで、インベスター達は冷静に技術の進展を眺めているようだ。 この分野で驚くのは、メージャー・プレーヤーとして、オーストラリアのベンチャー(4)が登場したことである。 ddRNAi技術の優位性で、注目されているのだ。これを使えば簡単にバリデーションができ、医薬品開発迅速化が実現すると明言している。当然ながら、RNAi 自体を薬にすることもできる。 実際、このシナリオのもと、成功裏にプログラムを進めているようだ。 日本は官の援助で素晴らしいデータベースを作るのは得意だが、このような先端技術創出型ベンチャーを生み出すところまではなかなか進まない。 斬新なコンセプトよりは、進むべき道が明瞭な研究開発プログラムを重視する体質と言えよう。 --- 参照 --- (1) 小さなRNAを細胞へ導入し、マルチ・タンパク質複合体と結合させる。この複合体は当該小RNAと相同性を持つmRNAにも結合する。 すると、mRNAの結合部位が切断され、遺伝子発現が抑制されることになる。 総説 http://www.nature.com/focus/rnai/editorial/ (2004年6月まで無料) (2) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=11373684 (3) siRNAガイド http://www.rockefeller.edu/labheads/tuschl/sirna.html (4) http://www.benitec.com.au/about/index.htm ゲノムの時代の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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