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アジアの先進国
汎アジアICカード化の動き
2003.10.7
2003年8月13日、タイのBureau of Registration Administrationが、11月までに、ID用ICカードの発行を始めることを決定した、とのニュースが流れた。
先ずは、全国の政府機関での登録業務の仕組みを構築することになるという。その後、カード配布が始まる。社会保障、公的保険、納税、指紋を含めた個人情報を納める多用途型になるという。指紋が入るということは、個人認証システムが入ることになる。明かに、ITの最先端を走るつもりである。
しかも、45もの政府機関がこのカードを標準として使う予定だ。
(http://archives.mybangkokpost.com/bkkarchives/frontstore/news_detail.html?aid=130070&textcat=Database&type=a&key=smart%20card&year=&click_page=1&search_cat=text&from=text_search)
口先のスローガンではなさそうだから、タイの全国民にカードが配布される可能性が高い。そうなると、6,000万枚を越える膨大な数のICカードが稼動し始める。
しかも、タイ政府の考え方は、プラットフォームはオープン、カード仕様はJava Cardだ。標準として最適な仕組みである。
これが動けば、アジアのIT社会化が一挙に進む可能性が高い。
いよいよ、「汎アジアJava Card」化が始まる訳だ。
といっても、先鞭をつけたのは、タイではなく、台湾である。
その台湾は、2003年4月に、中央健康保健局が健保ICカードの発行枚数が21,869,478に達したと発表した。9月23日現在で、12,093施設がカード対応になった。
(http://www.enhi.com.tw/ http://www.nhi.gov.tw/00english/e_index.htm)
プロジェクト開始後、僅か2年程度でここまで到達した。カード配布開始は2002年7月だから、1年でほとんどの国民に配布したことになる。
日本は住民票用の仕組みを作ったが、予想通り、ICカードはほとんど普及していない。日本における、「サービス高度化」とは単なるスローガンにすぎず、その本質はハコもの作りだから、当然の結果といえる。アジア諸国が見習いたいと思うものとは、程遠い。
台湾政府の姿勢とは正反対である。
台湾では、Bureau of National Health Insuranceがリーダーシップを発揮し、「All-In-One」のICカード化を進めた。大幅な満足度向上との、明確なビジョンを掲げて出発したのだ。ICカードのメリットがはっきりしているから、普及が一気に進んだ、といえよう。
(http://www.cens.com.tw/nhi/Preface.htm)
・・・これでは、綺麗ごとにすぎるかも知れない。
台湾政府がICカードに熱心なのには訳がある。他人のカードで医療機関のサービスを受ける人が余りに多いため、これを技術で防止する方法を渇望していたのである。ICカードはこの点では適任だった。
もちろん、治療現場で、緊急連絡先、アレルギー、投与医薬品、等に関する個人情報にアクセスできるから、個人のメリットも大きく、医療の質が向上するのは間違いない。
システムは、台湾のTECO Electric & Machineryが構築した。サーバ/OSはSun/Solaris。ICカードの方は、日立とInfinion製16ビットチップを搭載したJava Card 2.1仕様た。ドイツのGiesecke & Devrientが開発したスマートカードの仕組みが稼動している。
[患者カード、医療プロフェショナルカード、データアクセスモジュールからなる。]
(http://cebit.gi-de.com/eng/main/cebit-special/4_1_2_N.php4 http://www.hitachi.com/New/cnews/E/2002/0412/0412.pdf)
本来なら、成熟した社会の国、日本が率先して進めそうなものが、アジア諸国に先を越されている。
こうなるのは、日本政府がICカードの意義を理解していないからだと思われる。施策の方向感覚がズレている印象を受ける。
小泉政権は、ITのインパクトを理解できないのかもしれない。
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