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日本のIT戦略
無責任な電子政府
2004.4.6
毎日インタラクティブによれば、総務省が2004年3月26日にインターネット公開した、「印刷できない設定」の政治資金収支報告書が、簡単に印刷できるそうだ。
政治資金課の方針では、公開文書は「プリントアウトは閲覧の対象外」なので、「メーカーと協力して何らかの対策をとる」という。(1)
ビジネス界なら、普通は、このような言動は無能・無責任と見なされる。
ところが、総務省のルールは全く違う。
「印刷できない設定」なのに、誰でもが簡単に印刷できるなら、それだけでも驚く筈だが、そのような体質ではないようだ。「あ、そうですか。」と言った姿勢である。
印刷できてしまったら、どう措置するのか、検討もしていなかったのである。
ビジネス界なら、作成した業者への損害賠償問題も発生するが、そのような発想は皆無である。
要するに、名目だけ整えておけば、実質的になにが起ころうと、どうでもよいのである。
ところが、無知・無責任が放任されている、との批判はないようだ。
何故か。
問題が「政治資金収支報告書」だからである。
そもそも、行政情報の公開・印刷に反するような方針がおかしいから、「印刷できない設定」が破られても、気にならないのだ。
さらに、常識人なら、閲覧できるのに、印刷させない非合理性にも呆れかえるだろう。
呆れ過ぎて、未熟なIT技術の方には関心が向かない訳だ。
「印刷できない設定」が破られた問題と、行政情報の公開・印刷を認めない制度問題は、全く異なるのだが、前者は論点にならないのである。
(もちろん、後者も酷い。電子政府構築の音頭とり官庁が、官報の印刷さえさせないのである。言うまでもないが、これは官庁の問題ではない。政治家がさせたくないのである。政治資金収支報告書を印刷させたくないのと、理由は違うが、同じことである。)
こんなことが気になるのは、当該部署が全国のネットワーク管理の元締め役の総務省だからである。
情報漏洩が絶対できない仕組みを作った、と大臣自ら豪語していたが、当てにならない。
もし漏れたところで、おそらく、「メーカーと協力して何らかの対策をとる」だけだ。
いくら立派なセキュリティ・マニュアルを作ったところで、この姿勢では意味は薄い。
--- 参照 ---
(1) http://www.mainichi.co.jp/digital/network/today/1.html
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