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2009.7.27 |
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Chrome OSに何を期待したいのか…
Googleが、Chromeブラウザだけでなく、OSも無償で提供するそうだ。(1)クラウド時代で覇者になるべく、本格的に動き始めた訳だ。まあ想定の範囲内。(2) Googleファンは、これでようやくWindows OSへの有力対抗馬が登場すると大喜びしているようだが、そんなものかね。クラウド化の牽引者役として最適と決まっているならわからぬでもないが、そうとも思えないし。 → 「クラウド競争本格化」 (2008年10月23日) 少し、醒めた目で見た方がよいのではないか。 だいたい、Chrome OSと言うが、新規OSというほどのものでもなかろう。革新的な技術が投入されるとも思えないし。 はっきり言えば、また一つ、Linuxの種類が増えるのかね、といったところでは。 もちろん、ネットブック用の“Atom”や、携帯電話の“ARM”といった“軽い”CPUに合わせて、“軽い”OSの組み合わせを追求するというのは言葉の上では正論。しかも、オープンなLinuxだから、格好はつく。だが、一般の利用者から見れば、Linuxとは、バラバラなOSを用語でまとめただけに過ぎない。ひとつにくくって、Windows OSとのシェアと比較するのは専門家の視点だ。(W3CounterでのLinuxシェアは2.11%。Mac OS Xが5.52%で携帯電話用iPhone OSXが0.13%)(3) そもそも、Linuxは、すでに高度な段階に達している。Chrome OSでなければ実現できない機能が登場するとは思えまい。それに、純粋なネットブックなら、パソコン側は、HTML、JAVA、Flashが完動すれば十分といえなくもない。今の時代、そんなOSを作れと言われれば、難しい話でもなかろう。(“軽い”Linuxは、表立って流通していないだけでは。) 仕様は単純なのだから。 ・Linux OSの核をそのまま使う。 ・余計な機能を削って起動を早くする。 ・立ち上げると、組み込まれたブラウザが自動的に起動する。 そんなことが自由にできるのが、オープンなLinuxのオモシロさ。しかし、それこそが、Linuxの問題でもある。勝手にいじれるので、様々なタイプが乱立しかねない。一般消費者の視点では標準なき状態なのである。従って、Linuxパソコンは使えない。 ・使い方が、各Linux毎に微妙に違う。 →素人向けの実用手引き用解説書は作れまい。 ・使いたいアプリケーション・プログラムが動かないことが多い。 →すべてのOS毎に、対応プログラムを作る訳がなかろう。 (例えば、Appleの“iTune”は動くのかい。) ・使いたい周辺機器が接続できない。 →機器メーカーが、無償で、各OS毎にドライバー開発をするかネ。 ・無償OSにすれば、更新サービス体制が曖昧で安心して使えない。 →OSを有償にするか、メーカーがサービス費用を負担するしかあるまい。 もちろん、ここから脱却したいなら、できない話ではない。本気でWindowsを代替したければ、難しいことなどなにもない。しかし、それがお嫌いな人ばかり。それだけのこと。 要するに、Linux関係者の大半が、一般消費者向けLinux普及に興味がないのである。 Chrome OSは無償提供すると発表しているが、周辺機器を接続するためのドライバーの開発費用の話は一切していない。パソコンを携帯電話のように、特段の周辺機器無しの用具として使うのなら不要だが、そうでないなら、誰が負担するのかネ。 それに、OSが無償だからといって、ネットブックでは、消費者のメリットなどたかが知れたもの。機器の価格からみて、Windows XPは極めて安価。それに、クラウドの時代というのは掛け声は格好良いが、サーバ側の力はたいしたものではないから、パソコン側と同等の処理ができるとは限るまい。パソコンで処理しなければイライラするようなものはまだまだ残る。“軽い”OSは魅力だが、非力なOSでソフトが動かないのでは、魅力は半減というのが実情では。 一般にフリーランチは高価につく。Google信奉者は大喜びかもしれぬが、用心すべきもの。“Wikipedia”の無料とは違うのである。 だいたい、トップの倫理観からして、常識から相当乖離している上場企業と言えなくもない。携帯電話用OSを無償提供すると大宣伝している企業なのに、Eric E. Schmidt CEOは、iPhoneビジネスに注力しているAppleの取締役を兼務している。(4)今度は、OSまで提供するのだ。それでも続けるつもりだろうか。そのうち、Appleも、“安物”ではないネットブックを出すと思うが。 相反する利害もなにもあったものではない。 --- 参照 --- (1) “Introducing the Google Chrome OS” [7/07/2009] http://googleblog.blogspot.com/2009/07/introducing-google-chrome-os.html “Google Chrome OS - FAQ ” [July 8, 2009] http://chrome.blogspot.com/2009/07/google-chrome-os-faq.html (2) “Google on a cloud” Financial Times [July 8 2009] http://www.ft.com/cms/s/0/1128f10c-6bf0-11de-9320-00144feabdc0.html (3) http://www.w3counter.com/globalstats.php (4) 「Google CEOのエリック・シュミット博士、アップルの取締役に就任」 News Release抄訳 [2006年8月31日] http://www.apple.com/jp/news/2006/aug/31bod.html (イラスト) (C) clipart.jp http://www.clipart.jp/index.html インターネットのインパクト の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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