---IT技術政策構築の仕組み

            情報通信技術を梃子に経済繁栄を目指す技術政策構築の仕組み

 「生産性向上は僅かだ」と揶揄されながら、米国の産業は膨大な雇用を生み出し、1億2千万人以上が働く壮大な経済を作り上げた。日本経済再生の参考にならないかと考え、米国の科学技術政策決定の仕組みに関心を持つ人も多い。ところが、2次情報や、いい加減な「米国通」の話し、明らかにバイアスがかかっている意見が目立つ。
 日本人の解説を読むのではなく、インターネット上に直接発表された英文資料を見るべきではないか。

 と言うと、必ず「どこを見ればよいのか?」との質問を受ける。日本にも専門家は多い筈だが、面倒なのでこうした質問へは対応していないのであろう。---話しが脱線してしまったが、ホワイトハウスからダイレクトに入る人は、科学技術活動に興味を持つ人達に対する政府活動のページに入ってしまい肝心な資料に行きつかないようだ。

 全体像を見たいなら、コンピュータ・情報・通信分野での政策立案・実行組織図がわかりやすい。この組織図には、国家レベルでの研究体制をコーディネーションしようというCCICの体制が明瞭に示されている。
 上段から、ホワイトハウスを頂点とするヒエラルキーが一目瞭然となる。OSTPNSTCPCASの位置がわかろう。
 一番下段には、12の参加組織が記載されている。但し、ここで、組織が閉じている訳ではない。
 それぞれの機関は現業として自ら実研究も行うが、外部委託のプロジェクトが極めて多い。外部には、大学、研究機関、企業が入ってくる。役に立つと思えば、海外の機関にも資金は流れる。機関毎に運営の方針や体質は異なるが、方針に合いさえすれば、運営そのものは極めて柔軟なのである。
 このなかには、NSFやNIHなど、科学者にはおなじみの機関名が確認できよう。
 さらに、発足時点の分類からいえば「防衛、エネルギー、工業規格」の機関だが、今や先端技術の研究の中心組織になっている機関も並んでいる。

 産業技術政策は、こうした政府機関だけでなく、議会メンバーのリーダーシップで動くフォーラムやこれと緊密に結びつく機関の活動によって、形成されていく。(政治色が強い政策的なシンクタンクもあるが、ここでは、とりあげない。)
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