■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[弓]■■■
🏹の片方、"弓/杛"は、一般には、弦が省略された象形とされるが、もともと糸部分無し部分を指しているだけ。「古事記」でわかるが、戦闘終了時には、玄を外すからだ。
(解説が間違っている訳ではなく、文字を説明する以上、そういう体裁での記載にならざるを得ない。
ここらはよく注意してかかる必要があろう。解り易い様に、結果から原因を示しているに過ぎないだけで、それが造字に於ける由緒を示しているとは限らない。文字理解には便利な理屈でも、文字形成の概念論が欠落しているからだ。)


弓の創字はおそらく象形であるから、【彎曲状樹枝形】になったのだろうという推定に合わせて、字体形成シナリオを生み出しているだけで、確固たる証拠がある訳では無い。
当然ながら、普通は、諸説紛々になってしまう。

弓の場合は、その点では例外的と言えそう。部分的に意見は分かれるようだが。
弓   [#463]🅱㊎🆂:以近窮遠 
📖幺糸
├┐          [象形 古者揮作弓]
弜│  [#464]🆂:彊[二弓]
 弦  [#465]🆂:弓弦[弓 象絲軫之形] ≒絃
遠射武器 → 矢の飛距離(長度単位)
└→ 呪術用具(音器) → 半円形状(◗)
            └→形状類似物

ただ、だからといって簡単に造字が説明できるという訳ではない。
"弓"の字形創成過程はよくわからない。以下の文字との違いが説明できないのだから。・・・
   弓 =𭚥
  ≠𢎗 ≒乃
  ≠𢎜 ≒及

それに、弓にはそれなりに種類がある筈だが、考古学的に解明しにくいので、読むにはそこらの知識も必要な感じがする。
   弩   …大弓
   弧   …木弓 (→形状)
さらに、簡単なderivativesも、場当たり的な理屈ならいくらでも書けるが、一般論化できる論理に仕上げるのは容易ならざるものがある。
  㢧/𢎥/𢎚/𢎠  …書(篇)の数詞
  𢎛/𢎟  …割符の片方(卪)
  弔/𢎣  …死者霊慰撫
  引   …弦を手前に引寄
  弖   …Jp."てにをは"[弖爾乎波]
重畳字の説明も簡単ではない。
  弜   …強靭 (v.s.…弱)
   粥 𢐹 𢑌 𢐼 𢐨
   䰜/𩰲(≒鼎)
古代字であるだけに、どうしてそう描くのかよくわからないところがある。
   𢐴≒𠤈[古文鳳]

【弓】の部位名称文字も多岐にわたっていそうなので、厄介極まる。
  弦/𢏛  …糸
  𢐮   …外した弦(巻)
  弭/𢏱  …弦掛部(幹の両端)
  弝/弣  …握部
  𢎹/弽/㢵 …親指嵌具
  𢎼   …弓入袋
  𢏇/㢶  …当て木

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