■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[鱗]■■■
#424≪魚≫【鱗】🆂 :魚甲
   うろこ 魚貝を鱗介 多く列集することを鱗集 並ぶことを鱗次@「字通」
当たり前のように、"ウロコ蟲"という言い回しに、納得しがち。確かに、無ウロコ魚類は例外的だし、ほとんどの爬虫類の外皮もウロコだ。その手の見た目での分類は当然だろう、ということで。
   五行  木  火  土  金  水
   五虫  鱗  羽  裸  毛  介

この状況で、概念的把握を追求すると、細かなことが気になってくる。そのため、どうでもよさそうな些末な点を掘り返すことになりかねない。大筋に関係なく映るから、イチャモン屋の戯言と見なされておかしくない訳で、できるだけ避けたいが、触れざるを得なくなることもある。
(論点からずれるが、例えば、甲骨と合わないから、「說文解字」の解釈は"誤り"との指摘は無意味。明らかに、小篆≠甲骨でない字体などいくらでもあるのだから。ついでながら、甲骨にも何種類かあり、論旨に合わない字体も存在している場合がある訳で。ともあれ、方法論無しの個々の分析論だらけ。字体系譜を方法論とした小篆に於ける概念設定を提起している「說文解字」とは次元が異なる。)
鱗には、2つの姿がある。1つは魚体外面。しかし、倭人からすれば、取り去ってバラバラに散らされた状態か、山積形態を指す。こちらは爬虫類には当てはまらない。
和語は、これを、色塵あるいは粉気という、見た目イメージから生まれた言葉。前者は"ウオ"-"イロコ"、後者は頭髪発生のフケを含む"コケ"と見ることができよう。両者共に鱗蟲に発展する用語ではない。

"ウロコ蟲"の観念は、この手の造語とは無縁の、ヒトの根源的認識感覚に基づいていると考えるべきだろう。それは恐ろしい蟲であって、目にした瞬間に身体が反応するレベル。
それを踏まえて字義を検討した方がよいと思う。
つまり、ウロコ文字の本質は魚ではないということ。「說文解字」はたいしたもので、"鱗"は魚の防衛的外皮を指すのであって、剥がし落とされたウロコではないし、爬虫類の外皮でもないと看破していることになる。たった2文字の表現だが、その意味するところは原稿用紙何枚も必要になる。想定読者はそれを読み取れる能力がある、精神的自由度を持ったインテリのみということになろう。

従って、ウロコの本質は旁の字体表記で読み取れることになろう。・・・
#383≪炎≫【粦/㷠】🅱🆂 :兵死及牛馬之血為粦 鬼火
甲骨は{大+4丶@周囲隅}で、小篆は{炎+舛}の形状。小篆創成官僚は明らかに不連続性を打ち出している。
字義(intimately numerous/neighboring with spirits)の明確化を図ったからだろう。

字義からすれば、この文字は非収載の"燐"。
現代的解釈なら、PH3(発火点150°の有毒ガス 酸素接触で爆発的反応)。古代、その現象は遍く知られていた訳だ。
その燐光と、ウロコが発する光は現象的には無関係であるものの、火が発する光とは違うし、螢等の冷光とも違う、独特の神々しい彩との認識が形作られていておかしくない。だからこそ、<易>という文字が通用しているとも言える訳で。

#099≪目≫:目精
#229≪邑≫鄰/隣:五家爲鄰
#324≪頁≫:䪾䫰
#370≪馬≫[非収録] …騏
#372≪鹿≫:大牝鹿 …麒麟
#377≪犬≫:健
#408≪心≫:哀
#414≪巜≫:水生告ホ粼粼
#484≪田≫:轢田
#498≪車≫:車聲

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