■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[齒牙]■■■
一般に、現代に於ける"歯"とは、歯科治療用語としての側面が強いので1本的なイメージとされがちだが、古代は開口状況での齒列全体😁というか口部位を意味していたと思われる。
  #038≪齒≫【齒】🅱🆂:口齗骨[象口齒之形 止]
15画もあってかなり面倒なので、現代のセンスでは通用しがたいものがあり、略字化必至。
  齒 → Jp.歯 → Ch.齿
致し方無いものの、古代人の拘りが薄れるのは残念でもある。
口蓋(凵) 門歯(丨) 犬歯(八) 臼歯(臼)を入れ込んだ字形になっている様にも見える。
ともあれ、かなりの思い入れがありそう。・・・
  ①𠚕 ⇒ 齒 → 𣦗 or ⇒ 𡽔
  ②𠚒 → 𦥒 ⇒ 𣥫
  ③𦦂 → 𠔒

上部の"止"だが、一般にはphonetic付属部とされている。
六書として<形聲>なる用語が使われている以上、正当な見解であるものの、矢鱈に目立つ存在。
「說文解字」では、"齒"は"止"系文字とされており、大きく見れば"口"文字の範囲と見えなくもないが、この箇所だけが字体系譜にそぐわないこともある。(凵→齒→止は拙いと判断しただけのことかも知れぬが。)

現代漢語文字が目指した表音化路線が敷かれていたとはとうてい思えないから気になる。そもそも、どうして音符が必要になったのかが不明瞭だし。歯の呼び方に混乱が生まれたとは思えないからだ。
従って、小篆創成官僚によってなんらかの意味が付け加わったと解釈した方が良いのでは。例えば、"止"の元字とされる合字、"趾/䟖"の如く、噛んだ歯型の"跡"として定義したとか。

小┬───八┬─半─牛┬─告─口┐
 └屮艸茻 └釆   └犛   
                ├┬┬┬─┬┬┬
                哭│ │││
   ┌──────────────┘│ │
   走               │ │
                  │ │
   ├┬┬┬┬─┬┐        │ │
   癶步此正│ ││        │ │
      是│ ││        │ │
       辵 ││        │ │
       彳 ││        │ │
       ├┐││        │ │
       廴│││        │ │
       㢟│││        │ │
        行││        │ │
         │        │ │
         │        │ │
          足        │ │
          疋        │ │
                    │
                   龠 │
                   冊 │││
                     ・・

尚、"牙"は上下が噛み合わない点を重視しており、tooth文字的な用語ではなさそう。王朝権威を示す象牙を指す文字として作られた可能性があろう。秦朝では、すでに猛獣の象徴と化していたようだが。現代では、すでにヒトの歯の絞る的文字化してしまったように見受けられる。象牙への拘り感覚が残っているのかも。
#039≪牙≫【牙/𤘈】㊎🆂:牡齒[象上下相錯之形]

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