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節足動物 鋏角類

■■■ 2018年4月20日 ■■■

口籠虫

リチヌレイ 素人必ず 口籠もる

節足動物 鋏角類の全体像[→]を作成して、そのままなので、記載した陸棲タイプを一つづク見ていこうと思う。

先ずは、クツコムシ[口籠虫]という耳慣れない生物。
石炭紀から棲息し、サイズはせいぜい1cm。現生種は熱帯気候の森林落葉土壌間隙で偶に見つかる。当然ながら希少種。

鋏角類《蛛形 Aracgbuda
口籠虫[クツコムシ] or 節腹Hooded tickspider Ricinulei
 {新 NEO}
 -Ricinoididae
  Ricinoides・・・クツコムシ類@アフリカ中西部
   アテワ・フーデッド・スパイダーAtewa hooded spider(atewa)
    →[PHOTO by Piotr Naskrecki]"ガーナの原始的クモ、世界の珍種"
      2011.04.19 (C)Nikkei National Geographic
  Cryptocellus@中南米
    →[PHOTO by (CC)Marshal Hedin]
  Pseudocellus@テキサス・中米
 {昔 PALAEO}
 -[化石]Curculioididae
 -[化石]Poliocheridae
(参考)Paul A Selden:"Revision of the fossil ricinuleids"Royal Society of Edinburgh Earth Sciences 83, 1992@ResearchGate

"くちかご[口籠]"は、現代では競馬用語。
寝藁食防止や飼葉食べ過ぎ防止用用具と説明されている。ファンに訊くと、馬に噛み付かれないように口にかぶせる網籠だヨとの答。小生は、ヘンテコな食物を与える輩からの防御策と見るが。
ともあれ、この用具に似ている虫とは思えないが、他に適当な用語がなかっただけか。
要するに、口と鋏角を被うことができる可動式のフードを持つ点が特徴なクモ形の虫とされている。
鋏角類のアイデンティティを大事にしている訳で、昆虫のように口器の見事な餌対応変異で棲み分けを図る方針とは全く異なる。とにもかくにも、餌にとびかかかってしがみつき牙をむくという、蜘蛛勢力の原点的姿をみせてくれる。
<前部>
 鋏角1対+触肢1対
 歩脚4対
  揃わず、1対の長い歩脚が目立つ。
  精液保管野嚢を持つ歩脚がある。
<後部>無脚
 体節[9節]構造


クモ形なのに、体節がはっきりと見える。そのため、古い体質とされるようだ。ただ、呼吸器は書肺ではなく気管である。
ともあれ、化石で見つかる種と体形がほとんど変わっていないらしい。

眼細胞が見つかっていないという。視力ゼロだから、ほとんど動かずにひっそりとした生活を送っているのだろう。
もっとも、"ひっそり"と言っても、白蟻塚で発見されたりするから、餌が確実にやってくる場所に棲み付くのが得意なのかも。多分、不用意に口籠虫の前を通ってしまう虫を待ち続けているお気楽な体質かも。

満腹後はフードを被って煩いことはせず、のんびりお休みか。
ペルーの乾燥地帯のナスカの巨大な動物地上線画は目的がはっきりしないが、クモ的絵(46m)が含まれている。長い歩脚が一本あるのでクツコムシの可能性ありとの主張もあるようだが、目立たない種の上に棲息環境が違いすぎる。無理筋。

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