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■■■ ジャータカを知る [2019.5.11] ■■■
[62] 鵞鳥
鵞鳥は家禽だが、どの種が祖先かわかっている。
類縁を含めると、インドの代表種はこんなところか。・・・
  ○鵞鳥Domestic goose/鵝…家禽
    ●灰色雁Greylag goose/灰雁⇒欧州系鵞鳥
    ×酒面雁Swan goose/鴻雁⇒支那鵞鳥Chinese geese, 白鵞鳥
  ●白雁Snow goose/雪雁
  ▲真雁Greater white-fronted goose/白額雁
  ●瘤鴨Comb Duck/瘤鴨
  ●真鴨Mallard/緑頭鴨
  ●印度雁Bar-headed Goose/斑頭雁…ハムサのモデルではなかろうか。

ハムサは黄金色の鵞鳥と考えれば[→]、以下のジャータカで登場する鵞鳥も含まれるのではないか。・・・
[#32]舞踊譚[→孔雀]
鳥の王たる金の真鴨の娘が夫として選んだのは孔雀。嬉しさで裸踊りをしてしまいビックリさせる。謙虚さを欠くとされ破談に。夫は若い真鴨。
[#370]蘇芳樹譚
ヒマラヤの黄金窟で成長した金色鵞鳥が忠告したのに、西洋花蘇芳の樹木神は聞き入れなかった。そのため、自分の幹に芽生えたベンガル菩提樹により破滅。
[#160]紺青鴉譚
同じ餌場で、金の鵞鳥と烏がペアにり、薄汚い紺青色の息子が生まれた。ある時、金の鵞鳥の父はもう一羽とその子を運ぶことになった。その時、王が乳白色のサラブレッドが曳く荘重な馬車に座っていた。息子は、それを自分の姿に例えて、王になった気分であると誇らかに詠った。父は立腹。掃き溜めに落とした。

金色ではない鵞鳥の話も収載されている。・・・
[#187]四美譚
二羽の若い鵞鳥は、森の一本の木で休むことを常としていたので、樹木の精霊との友情関係ができあがっていた。別れる時には宗教について語り合ったも。
ある時、樹冠に二羽で座って樹霊と話していたところ、ジャッカルが根元に来て、樹冠でなく、地上に座れば獣自身の王への讃歌を詠うことになると詠じた。
ムカついた若き鵞鳥は羽搏いて飛び去った。
樹木の精霊とは前世の釈尊だが、ジャッカルに言い渡す。
飛行部隊は飛行部隊の歌で、神は神同士の甘い会話で、完璧な美しさをもたらすもの。そんなものを邪魔したりせず、自分の穴に戻るべきだヨ、と。
[#215]龜譚[→亀]
亀が鵞鳥と仲良くなり、素晴らしい家に来ないかと誘われる。棒を噛んでいれば運んであげると。乗ったまではよかったが、おしゃべりだったので落ちて死亡。この事件のお蔭で、おしゃべり王を諌めることに成功。

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