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2001.2.15
 
 


2001CESが象徴する変化の波…

 2001年1月初旬にラスベガスでInternational CES (Consumer Electronics Show)が開催された。様々なメディアの記事を見ていると、ついにAV家電の時代が終わったという印象を強く受ける。

 「コンシューマ」というと、ラジカセやTVといった商品のイメージが強いが、報道がそのような商品を取り上げることは稀だ。
 多くのメディアが先を争うように取材するのは、インテル、マイクロソフト、パームだ。すべてコンピュータ業界であり、コンシューマも手がけているがビジネス領域を除けば成功しているとは言い難い企業ばかりだ。にも係わらず、注目を浴びている。
 一方、コンシューマ業界の両雄、ソニーや松下の動きでも、AV製品自体の話題は少ない。メモリースティック対SDカードの先端争いの報道が多い。

 このことは、コンシューマの世界では、従来型AV家電はもはや主導できなくなったといえよう。メディアは、パソコン中心の世界になると見ているようだ。パソコンを活用した様々な用途が開け始めると予想している。例えば、大型平面ディスプレーが装飾絵画化するというイメージが広がりつつあるといえよう。
 今までは、優秀なソフト技術者はコンシューマの世界を避けていたようだが、こうした展示会をきっかけとして、多くのエンジニアがこの領域に流れこんでくる。そうなると、革新的用途開発が始まり、新産業が勃興する。

 今もってアナログ技術に依拠している企業や、パソコン市場で競争力が弱い企業は、AV家電産業で地位を保持するのが難しくなってきたといえよう。日本のお家芸であったAV家電も産業構造が一変する。


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