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2001.7.5
 
 


理解できないPHP通信政策…

 2001年6月25日にPHS高度利用に関する情報通信審議会答申が発表された。(http://www.joho.soumu.go.jp/pressrelease/japanese/sogo_tsusin/010625_4.html#ref1)
 日本独自のPHSの仕組みを高度に利用する話が進んでいるのかと思ったら、全く違った。ケータイのIMT-2000と共存させながら、1M通信を実現させる方針をまとめたものだ。PHS技術の深堀でケータイ並の容量を実現し、ケータイと干渉しかねない周波数帯を確保しようという主旨と思われる。

 PHS事業は収益性悪化一方だというのに、さらなる投資を提言する訳だ。期待外れの内容と言わざるをえまい。

 PHSは、すでに大規模投資をしてしまったISDN網を活用するからこそ、意義がある。1Mの容量を確保したいなら、64KのISDNラインでは実現できまい。ということは、この意義を消し去るつもりであろう。無駄になっても、新しいインフラ作りをさせたいようだ。巨額な投資で産業振興が図れると考えているのだろう。

 PHS振興のためには、インフラを上手に活用した新サービス創出が不可欠なのに、こちらの議論はしないようだ。このような姿勢を続ければ、技術力を喪失してしまうのではなかろうか。
 DDIポケットが、ISDN回線の空きを利用したインターネット常時アクセスサービスを開始したが、このような既存インフラをできるかぎり利用した事業こそがPHSの真髄ではないだろうか。


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