■■■■■ 2011.3.17 ■■■■■

 マネジメントの質で運命が決まる。

 "どうしたの"とご連絡を頂戴した。

 危機は深まる一方だが、リーダーに委ねるしか手は無い。
 正直なところ、暗澹たる気分。
 無力感に襲われ、書く気力喪失といった状況。

 そんなことを考えず、平常通りの生活を送るのが、一番の災害支援と言えないこともないのだが。


  ↑ "Katastrophe in Japan" (C) SPIEGEL    SPIEGEL誌の直近英語版記事は参考になる。
ハイになれば判断力欠落。
    確実な情報皆無。しかし、即時意思決定が不可欠。
    マネジメントの質で運命が決まる。


【重要な点】
・超法規的施策は避けた。・・・国家的非常事態とはされてはいない。
   日本には非常事態対処部隊は存在しない。米軍特殊部隊出動要請もしていないようだ。
   救助活動の優先順位付けは曖昧。各自治体まかせの体制のまま。
・産業界の力を活用する従来型手法が機能しないやり方での救援活動を志向している。
   安全保障上の鉄則、通信と兵站インフラの確立・管理の一元化がされていない。
   例えば、電力の需要供給バランス維持なら、政府による強制的な需要削減が筋。
・被害の高位予測を非現実的と見なしたのは、間違いだった。
 これを教訓化するなら、その姿勢を変える必要がある。
    箕浦幸治: 「津波災害は繰り返す」 まなびの杜[東北大学] No.16 2001年

   3号機は低融点のMOX燃料。
   使用済燃料棒は無防備。
   米国議会NRC証言では後者の汚染を重視したようだ。
      ・・・最悪を考えて対処して欲しいもの。
    "Satellite Photos of Japan, Before and After the Quake and Tsunami" New York Times [March 15, 2011]


【追加-1】
「3月18日 第892回談話会発表資料より」 "Kanamori et al.(2006, EPS)で指摘された大地震発生の可能性"
   (C) Outreach and Public Relations Office

【追加-2】
石橋克彦 私の考え: "2011年東北地方太平洋沖地震による「原発震災」について"


【追記 2011.3.21】
原発現場での、ご自分の命を顧みない活動には頭が下がる。こちらでできることと言えば、感謝の言葉と、皆が無事に帰ってと祈ることのみ。
テレビのニュースは、被災した方々のじっと耐えている姿ばかり。こちらも眺めるしかない。申し訳ないが、何の力にもなれない。

そんな素晴らしい人々が住んでいる国なのに、まともなリーダーをどうして生み出せないのだろうか。

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