■■■■■ 2012.1.21 ■■■■■

 日本の新聞記事の不可思議さ

とあるブログに科学系新刊書籍の表が毎日出されている。他にもあるのだろうが、小生にとっては、チェックが習い性になっている。
ただ、ブロガー氏の主たる関心事は日々のニュースとご自身の生活上のトピックスだと思われる。当然ながら、日記のタイトルは、そのなかから気になったことを抽出したもの。
例えば、「2012.1.20 雪 人類は4万年前から遠洋で釣りをしていた」という具合。そう、東京は初雪。寒い。

しかし、その後の見出しに驚いたのである。
前に同じものを見た覚えがあるから。
調べてみると、図星。・・・「2011.11.25 4万2000年前の釣り針」。

ついでながら、2ヶ月前、このタイトルを見た時、どうしたか。
小生は、この手のニュースの場合、できる限りブログ指定のリンク先は読まない。執筆者が誰かもわからない手のものは御免蒙りたいのである。理屈ではなく、体験から。
従って、海外のニュース速報で該当しそうなものを探す。えらく面倒だが、致し方なし。

何を見たのか忘れたが、多分、Natureの2011年11月24日の記事。
"Archaeologists land world's oldest fish hook  First deep-sea fish supper dated to 42,000 years ago."である。ここでは、東ティモールのJerimalai遺跡で、4万2千年前の鮪の骨が見つかったとされている。もちろん釣り針も。鮪は外洋の魚だから、遠洋漁業をしていたことになる訳だ。
正直に言えば、この翻訳記事があれば、それが一番。はっきり言えば、これを抜粋したような日本語記事は読みたくないのである。

さて、それから約2ヶ月後に同じようなニュースが流された訳である。
今回は、共同通信社発で、多くの新聞が報道している。すべての新聞記事を見た訳ではないからなんとも言えぬが、新しく伝えたいことは一体何なのだろうか。

日本のメディアは不可思議そのもの。

(記事)
「人類、4万年前から釣り? 東ティモールで釣り針発見」 朝日新聞 2011年11月25日
「人類、4万年前から釣りか 東ティモール遺跡で東海大など調査 」 【ジャカルタ=共同】日本経済新聞 2012/1/20


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