■■■■■ 2012.7.4 ■■■■■

  面白政局解説でもしてみるか

政局話だらけのつまらぬニュースが延々。だらだらと国会空転が続くのだから、まあ、それしか報道しようもない訳だが。
勢力角逐話は、野球解説と同じようなもので、面白く読めるから大人気ということもありそう。
どうせそんな目で見るしかないのなら、政治の流れを以下のように眺めるのも一興では。一体全体、コリャなんだの世界。まさに、狂想曲。

  <長ったらしい第一楽章>(55年体制)
●旧党1.0 --- 責任与党(自民)あるいは絶対反対野党(社会)
自由民主党は日本民主党と自由党の合同。日本社会党は右派と左派の合同。両者ともに、様々な思想が混在。
与野党は互いに相容れない対立抗争を繰り広げていると言えないこともないが、その実はボス交渉による馴れ合い政治。官僚のお膳立てによるバラマキ調整で政治安定を実現。


  <変化に富む第二楽章>(与党分裂)
★新党1.0 --- 政界浄化とリベラル化のための脱党
 (新党さきがけの母体勢力)
★新党1.1 --- 「構造改革」「規制緩和」「官僚制打破」勢力の誕生
 (新生党結成と非自民大連立)

  <盛り上がる第三楽章>(中庸と妥協の実務型連立政権)
●旧党1.1 --- 社会主義的政策と自衛隊合憲の相互容認で大連立
 (自社さ連立村山内閣) 表立った与野党調整政治開始
●旧党1.2.0 --- ズブズブ曖昧路線化で与党回帰
 (新生党→自由党→保守党→自民党吸収)
★新党1.2 --- 「自称」自由主義勢力のミニ政党化
 (小沢系孤立)
★新党2.0 --- 小選挙区の非自民候補者連合成立
 (民主党結成) 二大政党政治キャンペーン

  <盛り下がる終楽章>(野党主張取り入れによる与党政権維持)
●旧党2.0 --- 小泉人気依存の旧自民党体質破壊政権
 (スローガンだけの規制緩和とソフトな財政改革路線)
●旧党1.2.1--- 既得権益層擁護復活と除名組復帰
 (安倍政権)
●旧党1.2.9.0 --- 与野党大連立模索
 (福田-小沢ボス交渉)
●旧党1.2.9.1 --- 脱派閥政策政党化の模索
 (出戻り額賀派の石破自民党政務調査会長就任)

  <アンコール曲 「夢よもう一度」>
★新党2.1 --- あきれた滅茶苦茶混乱路線の転換
 (現実路線の藤井裕久財務相辞任)
●旧党1.3.0 --- バラマキ政党大連立
 (自民/公明と民主の事実上の大連立)
●旧党1.3.1 --- 旧社会党主流派路線の復活
 (不可能な「社会保障政策要求」と全原発廃炉を叫ぶだけの野党)

ともあれ、小選挙区制による二大政党政治の夢は消え去った訳である。増税法案反対ということで、「民自公の増税翼賛会に対して、・・・ちゃぶ台返しをいたします。政界再編を・・・」と国会で演説したミニ政党代表も存在するが、すでに代表質問でその能力不足を露呈してしまったから、新潮流を生み出すことは無理だろう。
これからの流れとしては、大与党による見かけ上の安定政治か。その一方で、密室ボス交渉による馴れ合い型の「絶対反対」野党が選挙で躍進するのかも。

そうそう、この狂想曲、大蔵・財務省監修である。


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