■■■■■ 2013.11.20 ■■■■■

エロ本業界沈没話で想うこと

たまたま、フリーライターの方の以下のブログを読んだ。
  「エロ本業界の厳しすぎる現状について書きました」
   2013-11-13 ダリブロ 安田理央Blog

題名でおわかりのように、発売されたばかりの雑誌12月号に記事を書いたとの話。タイトルは「”冬の時代“エロ出版社に吹き荒れるリストラの嵐」。

そりゃご指摘してもらわなくても、そうなるだろうと誰でも思うのでは。ネットで流行っているのは、ゲームとエロと見るからだ。なにせ、迷惑極まりないエロ系スパムメールが毎日強引に送り付けられる時代なのである。コソコソとエロ本を買いにいく人が少なくなるのは当たり前。
ということで、今、エロ本を読んでいる人とはネットが出来ない人だという。40代から50代の保守的な情報弱者が主要顧客になっているそうだ。

そうなるのは7年前の取材で、すでにわかっていたそうだ。それが、いよいよ最終段階突入ということらしい。
まあ、エロ本業界は、ネットでのエロは子供に有害ということで、それを防ぐ仕掛けをかまさなかったからネ。そうすれば、もう少し没落を遅らすことができたかも知れぬが。

と言うことを書けば、ブログの主張もご想像がつくだろう。〆の文章は以下の通り。
  これはたぶんエロ本だけに限らず、
  あらゆる雑誌にも言えるのでしょうね。


そりゃそうだろう。
エロ本だけに限らず、雑誌購入目的の大半は暇つぶし用なのだから。面白くて新しいものが次々と現れ、話題性にも富み、情報が得られるとなれば、読者の目はそちらに奪われて当然。

そもそも、雑誌を中心に、印刷物への支出を抑える傾向が始まったのは90年代のこと。しかも、読者年齢層の人口は増えず、高齢化が進んでいるのだから、手を打たなければどうなるかは自明。
その結果、小規模書店閉鎖が続き、雑誌購入の機会も減った訳である。それに替わってコンビニ流通という話も持ち上がったが、最初のうちだけで、今や、そこでの売り上げも減る一方。
帝国データバンクの「出版業界の2012年度決算調査」によれば、売上上位10社中7社が「減収」で、うち3社が2期連続。雑誌離れを背景とした販売減が効いているそうだ。

そろそろ、本気で、ターゲットを絞った新ジャンル電子書籍を出版したらよさそうに思うのだが。

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