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■■■■■ 2014.5.29 ■■■■■


八王子大規模停電の原因を耳にして

丁度1ヶ月前に八王子辺りで大規模停電が発生した。

その後のニュースは、自治体が、原因究明を早急に行い、対策を講じてほしい式の要望書を送りつけたというもの位しか目につかなかった。
そんなことより、市役所の防災担当がなんの情報もとれなかったことの方が問題だと思うが。しかも、この地域は確か以前にも広域停電があった場所というのに。
首長の発言がふるっている。・・・「あってはならないがいざというときの連絡体制を構築する必要がある」と。いまさら。

まあ、それは長年の組織の体質からくるものであり、そこを変える気など誰にもないのだから、それを前提に考えるしかない。

ともあれ、始めから、この事故は変電所の問題ということははっきりしていたようだ。ただ、その原因は自明ではなかったようで、時間がかかっているようで、気になっていた。
電力設備は今のところは、まだ老朽化問題に直面してはいないだろうから、メインテナンス上の話が持ち上がっているのではないかと。

と言うのは、送変電への投資が抑制され始めた時に、よりもよって、原子力発電所総停止が行われたからである。当然、電力コストは超上昇で料金は自動的に上がる。
にもかかわらず、電力料金を上げるなという自己矛盾の主張を声高に叫ぶ自称正義派が闊歩しているのが日本の社会。

そんな環境下では、常識的には、送変電事業では、果敢なコスト削減が進んでいるに違いない。もともと、極めて高品質な送配電網だから、安全性のポイントを絞り込めばリスク低減に結びつく訳だし。
まあ、理屈では結構な話だが、問題はマネジメント体制が対応しているかだ。組織がガタガタ状況の可能性もあり、そうなると隠れた問題山積状況へと邁進しかねない。
今回の事故も、そこら辺りが遠因でなければよいが。

報道内容を見ると、絶縁不良が発生し、自動遮断が発生したためと断定したそうだ。使用した接着剤の量が多すぎて、絶縁材に使用していた樹脂に浸み込んでしまった結果とのこと。
設備点検中だったそうだから、二重装置化による切り替えが即時できなかったのだろう。

うーむ。これをどう見るか。

(NHKニュース)
「大規模停電 開閉器の漏電が原因」 5/27 15:43
「大規模停電・東電・八王子支社が陳謝」04/28 12:09

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