■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[14f釋木]■■■
釋木には果木の記載が多いが、雌性不稔の無核種まで記載している。
  休 無實李

たいした意味はなさそうだが、結構影響力を発揮していそうなのが面白い。いかにも、<木>のイメージを打ち出すにはコレと踏んだのだろう。
 南有喬木 不可休息
     [「 詩經」國風 周南 周南]

そんなことを、ついつい考えてしまうのは<休>という文字の位置付け問題があるから。
どうでもよさそうなことだが、現代の漢和辞典では間違いなく≪人≫部の文字だろう。人が木陰で急速するのであるから当然と考えてしまうが、木がヒトや動物に日陰を作って一息つかせてあげるの情景なのだからこれは≪木≫部であるとも言える。会意文字の意符は一意的には決まらないとして判断しないのも手だろうが、これは後者の見方に軍配を上げるべき。

もちろん、その手の判断は現代の辞書の目的からすれば邪道。休息するという字義なのであるから。それに、権威の裏付けもある訳で。・・・
   「康熙字典」人部
 受小球大球 為下國綴旒 何天之休?
     [「 詩經」商頌 長發]

しかしながら、と言うか、当然ながら、「說文解字」は邪道を行くことになる。
  ≪木≫:息止[人依木] …人依傍大樹休息
  棲 遲 憩 休 苦 喟 齂 呬…【息】@釋詁
rest
 民亦勞止 汔可小休 惠此中國 以為民逑
     [「 詩經」大雅 生民之什 民勞]
cease
 如賈三倍 君子是識 婦無公事 休其蠶織
     [「 詩經」大雅 蕩之什 瞻卬]

  暀暀 皇皇 藐藐 穆穆 休 嘉 珍 褘 懿 鑠…【美】@釋詁
fine
 既破我斧 又缺我銶 周公東征 四國是遒 哀我人斯 亦孔之休
     [「 詩經」國風 豳風 破斧]

  休…【慶】@釋言
auspicious
 汎汎楊舟 載沈載浮 既見君子 我心則休
     [「 詩經」小雅 南有嘉魚之什 菁菁者莪]

 疑 休…【戾】@釋言

 瞿瞿 休休…【儉】@釋訓
  蟋蟀在堂 役車其休 今我不樂 日月其慆 無已大康 職思其憂 好樂無荒 良士休休
     [「 詩經」國風 唐風 蟋蟀]

さらに、この状況に棹さす見方もある。(白川論)
 <戦の講和の軍門を示す。戦時の褒賞。>

一理ある。
のんびり時を過ごすという概念を進んで文字にしようという風土である訳がないからだ。
天竺ならわかるが、木陰で休息せざるを得ない状況がはたして一般的なのか、という疑問ももっともだし。稲作地域なら、強烈に暑い季節があって当然だが、北方でその様な習慣があるだろうか、と考えるのは自然。・・・しかし、乾燥している大陸的気候下での夏季は極めて厳しく、炎天下を避けるのは普通の姿勢と見た方がよかろう。特に、遊牧文化地域ではそれが顕著。
  

     

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