■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[15ax釋蟲]■■■
グループがあるとはいえ、それが釋蟲全体のなかでどう位置付けられているかがよくわからない。
百科事典を目指している書ではないから、編纂方針が分かり難く、分類観を探るのは容易ではないものの、検討しておこう。

生活環境が全く異なる状況での、現代の分類は、古代生活での実感に根ざした見方とはかなりかけ離れている。このため「爾雅」読みには向かないが、それ以外に網羅的な見方が提供されてもいないので、参考にせざるを得ないので厄介だ。
儒教国では、2項分類を好むものの、樹状的網羅を避け、並列的に、別な視点での分け方も同居させるという、現代常識に反する方法がお好みのようだから、昆虫中心でそれに合わせるとすれば、こんな風になるのかも。(昆虫以外の生物で魚や獣に該当しにくいと、このどこかに入ることになろう。)・・・
無足 多足
  跳躍 腹這
    網膜翅 鱗粉翅
 鋏角 被甲

しかし、こうした見かけより、実生活上でどう関与してくるかを優先するのが性分だと思われる。

この基本を無視して、現代の分類概念で整理したところで、細かく分析検討すればする程、何処に矛盾があるのか、ポイントは何かが増々見えにくくなるので考えモノ。特に、昆虫図鑑と睨めっこは最悪で、わざわざ誤読を増やそうとしているようなもの。
本草系統は実物調査に基づいているから役に立つ筈だが、図鑑として読めば同じこと。

【食】
  基本分類観は採取の視点だろう。・・・
Ant Bee :集団営巣虫≪螘≫≪蜂≫
Cicada :土中虫≪蜩≫(蠽 蝒 蜺 etc.)
 セミ[蟬]
Grasshopper :陽光跳躍虫(螽)
 イナゴ[稲子]
 トノサマバッタ[殿様飛蝗]
Cricket :物陰跳躍虫(蛬 蛩 蛼)
 コオロギ[蟋蟀]
  ・・・これでは駄目。100%図鑑発想だから。
  変態(卵→幼虫→蛹→小虫→成虫)が考慮されていない。
  つまり、文字は6種あってもおかしくない。
  しかも、味と食感上、餌や環境の差は絶大。
  それぞれ呼名が変わるから文字は増える。
  これは方言の問題ではない。
  カマキリ卵だけで数多くの文字が必要となる。
  字書としてどれを収録すべきかは悩ましい。
【糸】
  これは生物そのものの視点とは言いかねる。
  食類と並べる滅茶苦茶さはかえって好まれる。
Spider≪鼄≫
 クモ[蜘蛛]
Cocoon≪繭≫
 
【農害】
  当然ながら、さらに小分類あり。
食苗心 螟 食葉 蟘 食節 賊 食根 蟊
  {蟘/螣}…葉喰
  {螟}…髄@茎
  {蠈}…節喰
  {蟊}…根喰
Planthopper(飛虱)
 ウンカ[雲霞/浮塵子]
Stink bug(蝽/椿象)
 カメムシ[亀虫]
 サネモリムシ[実盛虫]
Moth larvae(蛾)
 メイチュウ[螟虫]/ズイムシ[髄虫]
Leaf beetle(金花虫)
 ハムシ[葉虫]
Greenfly(蚜)
 アブラムシ[油虫]
Scale insect(蚧)
 カイガラムシ[介殻虫]
Jumping plant lice(木蝨)
 キジラミ[木虱]
【人害】
  被害の分類観にはかなりの揺れがありそう。
  
 
     

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