■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[19c釋畜]■■■ 先ずは羊屬。・・・ ≪羊≫ 羊 牡 羒 牝 牂 夏羊 牡 羭 牝 羖 角不齊 觤 角三觠 羷 羳羊 黃腹 未成羊 羜 絶有力 奮 ━━羊屬 羊六尺爲羬 ━━六畜 羬:n.a. e.g. 其狀如羊而馬尾 名曰羬羊[「山海經」西山經] 麢 大羊 羱 如羊 羊曰齥[齸屬]@釋獸 東アジアに入った野生種は3系統[見かけはかなり違うが交雑可能]あり、そのなかで大型系は蒙の羊。シフゾウの例が示す様に、超大型は王朝飼育から漏れると、絶滅している可能性が高い。牛形のターキンの様な動物も毛深いので羊とみなしていてもおかしくないので同定困難。(両者共多摩動物公園飼育展示。) 羱羊Argali@カザフ〜モンゴル 倫羊Mouflon@ペルシャ 赤羊Urial@天竺〜西藏 尚、羊に関する記載は畜のなかで一番あてにならないと見た方がよい。ただ、牡羊の超絶倫性と牝羊の受け入れ好みはよく知られていたようで、精力絶倫を"奮"としているのは、現代人からすれば失笑もの。(もっとも、夏羊@毛刈後summerとの用語を収録しているので、現代人より格段上の知識を持っているのははっきりしているが。) ・・・中華帝国の経済基盤は農耕。<畜>はこの仕組みに融合的な筈で、そこらを理解していたかの問題。 原則的には、「古事記」が示す通り、倭国同様に、羊は排除されるべき種。にもかかわらず羊を重視したのは、広大な半乾燥地帯での遊牧域が別途存在したことを意味する。これは常時内部分裂の火種を抱えることになるので、帝国圏外とするのが賢明だが。 遊牧型である以上、その産品はもっぱら大型羊の毛の筈。塩漬干肉類では帝国内である限り経営は成り立たないからである。と言って、遊牧型である以上、乳加工品は製造に限界があるし、輸送上も困難がつきまとう。その上、大型羊の皮にはメリットは小さいし。(但し、王朝祭祀用[祥]としては選別された超大型が供されただろう。) しかし、その一方で、家畜型もかなり広がっていたと考えるのが自然。乾燥冷涼環境が必要なこともありかなり高度なマネジメント(含♂コントロール)が不可欠だが、羊肉を好む王朝が多かったから、官僚制度下では灌漑による耕地化不適地利用ということで、そう難しい訳ではない。しかし、飼育種は全く異なる。ラム[羜]肉用とその皮利用の産業となるので、子羊で出荷することになり、多産早熟小型羊飼育が鉄則。 【付記】 <絶有力 奮━━羊屬>はしっくりこない。他の収録文はいかにもこの文字らしきだが、羊の表現には使えそうにない字体だから。 大歳・・・在丑曰:赤奮若 @釋天 [≒「史記」天官書] (陽気[赤色]万物奮迅 而 発起 従[若]之) 螽 醜奮 @釋蟲 雉絶有力 奮 @釋鳥 絶有力 奮━━鷄屬 @釋畜 奞:鳥張毛羽自奮 (振羽展翅) 奮:翬 注釈書は墳首(雌成羊の大頭)を指すと見ているようだ。 …牂羊墳首 三星在罶 人可以食 鮮可以飽 [「詩經」小雅 魚藻之什 苕之華] ⏩続 (C) 2025 RandDManagement.com →HOME |