■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[良艮]■■■
"竜"の甲骨文字は絵文字で、眺めるだけで大いに愉快にさせてくれるが📖龍、明らかにフォント概念が欠落している。部首どころか構成部品発想とも無縁であり、甲骨とはそういう文字と考えるべきということになりそう。
甲骨や金文の字体話をしているが、それを準フォントとして読んでいる訳では無いことに改めて気付かされる一瞬と言えよう。もっとも、"読む"という状況には程遠く、ようやく文字が揃い始めた段階のWiki/Wikitionaryの労作画像を取り入れる程度しかできない訳だが。甲骨のfreeデータベースはとっくに完成しているので、なんとかなりそうにも思えたが、日本から自由に使える仕様ではないのでたいしたことはできない。・・・この程度の情報量だと、古字全体像を眺めているとは言い難い。所詮は、現時点で使える楷書フォントの枠組み内で右往左往しているに過ぎない訳で。
(それでも、「說文解字」が提起した字体系譜を読み取るのに、多少でもプラスに働くなら、分析思考から概念思考へと踏み込む一歩に繋がるので、とてつもない大きな意味がある訳だが。)

そこで、そこらを実感できる例を採り上げておくことにした。・・・<良>。

辞書では、部首≪艮≫の常用漢字。艮に"﹅"を付ければ良になるという手のシナリオを示唆する構成。他に該当する常用文字が無いので、多少奇異に感じるものの、たいして気にはならないだろう。

一方、「說文解字」では、両者は全く無関係。
艮は#289≪匕≫、良は#192≪畗≫所属。・・・ここで愕然とさせられる。字体論の書というに、両者共、部首文字とどう繋がるのか皆目見当がつかないからだ。

当たり前である。≪畗≫の良とは𣌩で、≪匕≫の艮が𥃩なのだから。(当然ながら、「說文解字」には、こうした情報は一切記載されていない。)
それにしても訳のわからぬ字体の変遷。
 {畗}→𣌩→良   {匕}→𥃩→㫔→艮

しかも、「字通」の見解は、🆂の形は、著しくその初形を失ったもの、と。その通りで、甲骨との連関性がほとんど感じられない字体だ。ところが、どうしてそうなるのかの説明は無い。
卜文文字解釈の"風箱留実、風を送って穀をよりわけるもの"との説を正当と評価している。
ところからすれば、小篆創成官はそこらに違和感を覚えて、人関連文字📖人として設計したことになるのだろうか。

#192≪畗≫:滿[高省 象高厚之形] 📖高亯
 良/𣌩🅱㊎🆂:善[畗省 亡]
 ≪邑≫郎/郞/郒/𨝥"おとこ"officer-class as male adult:魯亭
 ≪月(moon)≫朗/朗/(脼)"ほがらか"enlightened:明
 ≪玉≫:琅玕 似珠者
 ≪艸≫:艸
 ≪目≫:目病
 ≪竹≫:籃
 ≪木≫:高木
 ≪宀≫:㝩
 ≪石≫:石聲
 ≪犬≫:似犬 銳頭 白頰 高前 廣後
 ≪水≫:滄浪水 南入江
 ≪門≫:門高
 ≪虫≫:堂蜋
 ≪矛≫𥍫:矛屬
 ≪斤≫𣂞:柯擊
 ≪金≫:鋃鏜 瑣

#289≪匕≫🅱🆂:相與比敘[反人]
 艮/㫔/𥃩🅱㊎🆂"うしとら":很
        [匕+目]匕目 猶目相匕 不相下 匕目爲𥃩 𠤎目爲眞
    目+人。
    目は呪的な目的で聖所などに掲げられている邪眼。
    その下に、後ろ向きに退く人の形がかかれており、
    進入者がその邪眼におそれて卻く意をあらわす。
      ゆえに很戻の意となる。@「字通」
 ≪彳≫:不聽从"もとる"
 ≪玉≫:石之似玉者
 ≪革≫:車革前曰鞎
 ≪木≫:木株
 ≪疒≫:胝瘢
 ≪𡯂≫𡯣:行不正
 ≪犬≫:吠鬬聲
 ≪心≫:怨
 ≪土≫:地垠
 ≪𨸏≫:阻
 ≪金≫:白金

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