■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[爪丮鬥]■■■
"丮"の登場は成程感を与える。全く知らない文字だけに。

楷書からは想像もつかない、小篆の洗練された字体デザインを見せつけられると、文字とはこういうモノと提示している様な気にさせられるから。
これ以後の字体とは、丸まった字形は実用上不便なので、できる限りの直線化を図っているだけで、デザインセンスは今一歩。マ、個人的な感想ではあるものの。

しかし、だからといって、字体から字義を想定するのが容易になっている訳では無いのが面白い。秦代は、文化的に円熟した社会だったのだろう。

それに、この文字は、ヒト全身形状に手型だけのシンプルな構成で、余計な装飾が一切無いのが秀逸。

ヒト部位を用いた文字表現は多用されており、そのため現代人にとっては字義が今一歩わからない訳だが、古代はこういう表記の方が意味する所が一目瞭然だったのだろう。もともとはコミュニケーションはゼスチャーだったということの名残かも知れない、と思わせるところがあり、現代人にとっては愉快なことこの上なし。

但し、それは小篆に入ってのこと。
呪術者が一手に取り仕切っていた甲骨文字は、記載毎に細かな差異があっておかしくなく、しかもそれはおどろおどろしい表現であっておかしくないのだから。・・・白川論は、おそらく、そこらは現代社会に合わせた抑えた書き方で伝えていると思われるが。

それにしても、"丮"groupはどれもわかったようなわからないような。
📖手類・・・

【爪/爫/⺥】🅱㊎🆂:丮 覆手曰爪[象形]
   [一+丿+h+乀]
  𤓯:亦[反爪]
   ≒掌🆂[:手中]…nail文字の変形がpalmを意味したらしい。
   (鉤爪claw 皮爪/蹄hoofへと展開するツメという意味では無いようだ。)
  …爪そのもののの文字表記化は難しいのかも。
   指先端カバーとでもするしかないから。
   ツメ対象なら説明し易いだろうが。(e.g.💅)
   カバーの反対側は掌となる。

/𠃨/𢩦】🅱㊎🆂:持[象手有所丮據]
  𠩀:拖持[丮]
  …<跪いて両腕を前に伸ばして持つ>と云う姿から、
   跪拜祝祷奉献の態を表現していると考えられる。
   手によるcatch/hold。持ち物表示が必要だろう。
   単独文字だとモノが無いのが気になる。
    小生の印象は、挙手的な1礼2拍手姿だが。

【鬥(→鬭/闘)】🅱🆂:兩士相對 兵杖在後[象鬥之形]
  [𩰊(=)+𩰋(=反転𠩀)]
  …兵杖が表現されない理由が不透明。
    激烈であることを示唆していると見て
    格闘する二人とするのが自然。

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