■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[国名]■■■ ・・・邑の時代は、フラグメントな勢力併存であり、都城前身的な地名で十分だったろう。しかし、国家観の関係が重要な時代に入れば、そうはいくまい。自国の王権をそれに相応しい言葉で呼ばせたいだろうし、覇権国の地位を狙う立場になれば、宗主国として他国を命名したくなるだろう。 当該支配者層のイメージに合う名称を案出して、下賜する仕組みを作り上げていたに違いない。 (すでに、殷代で卜占用の文字体系が確立していたのは間違いないし、鋳造金属器等で別途使う文字も揃っていた訳だが、金文を下賜される祭祀が国家認定に不可欠となったのは周代だろう。) そんな雰囲気が、国家名称の文字から読み取れる筈。・・・ ----------📖 ≪三代≫ 【夏】…おそらく文字非使用(無文字社会とは限らない。) 【殷/商】 …甲骨文字体系 【周】 …金文文字体系 ≪春秋 戦国≫ 【秦】 【燕】 【齋(姜-田)】[魏] [韓] [趙] 【周】【鄭】衛【宋】邾【魯】杞 【晉】 【楚】【吳 越】 {蜀}{巴} ≪秦≫ …小篆文字体系 ---------- そうは言っても、第一印象はバラバラ感。 しかし、個別に想像すれば、結構、味わい深いものがありそう。国名とはそういうものかも。 名付ける側も、名付けられる側も、その時点では気に入っていたのだろうから。そう考えると、甲骨は創出時点の息吹を残しているものの、小篆では再定義(各国の歴史上の位置付け)がなされ、字体もそれに合わせて変更されているとみるべきかも。"夏"や"周"など典型。 甲骨と小篆の時代性を読み取ることもできそう。 例えば、"魯"は鈍愚というイメージが生まれている文字だなのが面白い。海人の漁撈とは必要性がある時だけ全力を振り絞るタイプ。無駄な時はのんびりしてエネルギーを使わずに過ごす。急いでヘマしたり、余計なことをするのは厳禁体質。基本、危険な仕事なのだから。クタクタになるまで働くと成果が得られる農耕型とは風土が全く異なる訳で。 さらに、呉は大振り、大声、大きなモノを持つといった勇壮な舞踏での祭祀が基本だったことも見てとれる。エンタテインメント感を消し、粛々と進めたい儒教祭祀のコンセプトとは相容れないのは自明。 なかでも目を引くのが周の甲骨と小篆の違い。片や自国のレガリアの標章、他方はレガリア用鼎(精細な文字表記の複雑形状の鋳造品)御下賜の字義。 #198≪夊≫【夏/夓】🅱 [夊+頁+𦥑 𦥑…兩手 夊…兩足] 舞う人@「字通」 ㊔⇒ ①Chinese→great ②summer #299≪㐆≫【殷】🅱 呪儀@「字通」 ㊔⇒ ①grand music ②abundant #022≪口≫【周/𠱬】🅱 雕盾@「字通」 ㊔⇒ ①well-considered ②perfect #253≪禾≫【秦/𥠼】🅱 打穀@「字通」 ㊔⇒ ①crop ②cicada #426≪燕≫【燕📖】🅱 飛ぶ形@「字通」 ㊔⇒ ①swallow→white-neck duck ②peaceful ③entertain #247≪齊≫【齊/𠫼】🆂 婦人の髪飾り 祭卓@「字通」 ㊔⇒ ①neat→complete ②govern→centre #349≪嵬≫【巍(魏)】🆂 (委の原義はすてられている)@「字通」 ㊔⇒ ①gate-towers→tall and big #201≪韋≫【韓/𩏑】🆂 旗竿に皮を巻く@「字通」 ㊔⇒ ①fence #026≪走≫【趙】🆂 軽捷@「字通」 ㊔⇒ ①quickly #229≪邑≫【鄭】🆂 ㊔⇒ ①dignity #269≪宀≫【宋】🅱 ㊔⇒ ①settle down #284≪白≫【魯】🅱 儀礼@「字通」 ㊔⇒ ①fish-tasty ②dull #231≪日≫【晉】🅱 鋳型@「字通」 ㊔⇒ ①advance #208≪林≫【楚/䠂】🅱 叢木[にんじんぼく]@「字通」 ㊔⇒ ①thistle→aching #391≪夨≫【吳(呉)】🅱 神を娯しませる意@「字通」 ㊔⇒ ①peal→big #026≪走≫【越】🆂 度るなり 踰ゆるなり@「字通」 ㊔⇒ ①exceed ②disperse #471≪虫≫【蜀📖】🅱 [虫 上目象蜀頭形 中象其身蜎蜎] 牡の獣@「字通」 ㊔⇒ ①caterpillar #519≪巴≫【巴】🅱 器の把手@「字通」 ㊔⇒ ①big snake ②greatly desire (C) 2025 RandDManagement.com →HOME |