■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[風(附)]■■■
"風"📖の追記。「爾雅」釋天読みでも<極めて茫洋>に用いられているとして採り上げたので📖再掲しておこう。

殷代の風イメージは、暴虐以外の何者でもないと考えるべきかも。
特に、高緯度の北方季節風は雹・冬雷・猛吹雪を意味している可能性が強いからだ。さらに、西風は強烈な黄沙現象をもたらすから、中原域での風害レベルはとんでもないものと見てよいのでは。
一方、モンスーン地帯では夏季の風は、台風や大雨で尋常ではない被害をもたらすし、場合によっては旱魃につながることもあったろう。
もっとも、稲作地帯では、農耕の恵みの雨と重なる風でもある。しかし、この感覚は、中原では通用しない。大陸内部では、強烈な乾燥風が吹き荒れることになるからだ。作物の壊滅的被害は珍しくもなかったろう。
当然ながら、風神のこうした行為を止めるための祈祷として、犬牲の"風"祭祀挙行は最優先されていたに違いない。国家存立基盤はこうした祭祀に支えられていたことになる。(甲骨文字とはイベント施行に関する神との遣り取りであり、呪術祈祷的精神が表現されていると考えて間違いないだろう。秦代は、絶対王権が武力的に確立しており、小篆は支配の道具でもあるから、その観点での合理性を追求したデザインで創成された筈。"風"文字の扱いは大きく変わっていておかしくない。)

「詩經」用例
<六義之一"風">
絺兮綌兮 其以風  [「詩經」國風 邶風 壕゚] …凄い。
終風 顧我則笑             …終日暴虐。
終風且霾 惠然肯來
終風且曀 不日有曀  
[「詩經」國風 邶風 終風]
凱風自南 吹彼棘心
凱風自南 吹彼棘薪  
[「詩經」國風 邶風 凱風]
習習谷風 以陰以雨  [「詩經」國風 邶風 谷風]
北風其涼 雨雪其雱
北風其喈 雨雪其霏  
[「詩經」國風 邶風 北風]
蘀兮蘀兮 風其吹女
蘀兮蘀兮 風其漂女  
[「詩經」國風 鄭風 蘀兮]
風雨淒淒 雞鳴喈喈
風雨瀟瀟 雞鳴膠膠
風雨如晦 雞鳴不已  
[「詩經」國風 鄭風 風雨]
匪風發兮 匪車偈兮
匪風飄兮 匪車嘌兮  
[「詩經」國風 檜風 匪風]
風雨所漂搖 予維音嘵嘵  [「詩經」國風 豳風 鴟鴞]
風雨攸除 鳥鼠攸去 君子攸芋  [「詩經」小雅 鴻鴈之什 斯干]
彼何人斯?其為飄風  [「詩經」小雅 節南山之什 何人斯]
習習谷風 維風及雨
習習谷風 維風及

習習谷風 維山崔嵬  
[「詩經」小雅 谷風之什 谷風]
南山烈烈 飄風發發
南山律律 飄風弗弗  
[「詩經」小雅 谷風之什 蓼莪]
冬日烈烈 飄風發發  [「詩經」小雅 谷風之什 四月]
有卷者阿 飄風自南  [「詩經」大雅 生民之什 卷阿]
如彼遡風 亦孔之僾
大風有隧 有空大谷
大風有隧 貪人敗類  
[「詩經」大雅 蕩之什 桑柔]
吉甫作誦 穆如清風  [「詩經」大雅 蕩之什 烝民]

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