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2002.12.10
 
 


太陽電池産業の勃興…

 太陽電池の発電単価はkWh当り66円だという。耐用20年94万円の設備で、発電有効時間を12%と仮定した時の試算である。(経産省試算 割引率3%)

 1995年頃には、屋根置き3kW級で、kW当り価格は、電池パネル70万円+インバーター30万円+付属機器15万円+工事費用15万円程度、と高価だったが、2000年には平均設置価格が89万円弱になる。現在は、75万円を切れる状況にある。エアコン同様の業態を考えれば、コスト削減余地は大きいから他のエネルギーと十分競争できる価格帯に入ってきたといえよう。

 図のように、1999年以来の国内出荷量の伸びは顕著であり、市場が大きく開けば価格低下スピードは一気に加速しよう。(http://www.jpea.gr.jp/6/6-1.htm)

 この伸びを支えたのが企業(シャープ、京セラ、三洋電機)の果敢な動きだ。この結果2001年の世界生産量で日本企業が4〜5割を占めたようだ。[海外の代表的企業はBPソラレックス、シーメンス、アストロパワー](http://www.sharp.co.jp/sunvista/point/results/)

 なかでもシャープの生産能力増強が際立つ。
1999年 2000年6月 2001年7月 2002年7月 2002年末までの目標
生産能力 30MW 54MW 94MW 148MW 200MW
(http://www.sharp.co.jp/corporate/news/020723.html)

 太陽電池を家庭に導入すれば、ピーク発電量抑制(特に太陽光による気温上昇時)が狙えるから、エネルギー政策上では本来は極めて有効な発電方法である。
 ところが、政府は太陽電池促進に対しては今もって消極的である。(小規模。限定的な補助金政策)

 太陽電池産業創出は、イノベーティブな企業の活躍に期待するしかない。

   過去記載の
   → 「太陽光発電の活況…」へ (20010210)
   → 「太陽電池の普及施策を急ぐべし」へ (2000610)


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