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2003.5.11
 
 


水素社会への第一歩…

 2003年4月24日、BBCNewsは、世界初の商業用水素ガススタンドがアイスランドにオープンしたと報じた。EUの後押し(ECTOS)を受け、水素エネルギー普及の第一歩が記されたとのトーンである。同様のガススタンドが、英、独、蘭、ベルギー、西、スエーデンでも開設されることも伝えている。2013年までには、新車の3分の1が水素燃料になる、との楽観主義的予測まで紹介している点からみて、極めて好意的な報道といえよう。(http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/2973885.stm)

 マスコミに限らず、欧州では、世論が水素化の動きに対して極めて好意的である。このような場合、最初の動きは小さくても、一端始まると、一気に加速する可能性がある。

 アイスランドの当初の予定では、3台の水素燃料バスが2003年に走行する。そして、3年内に乗用車も登場する。2015年には漁船も水素駆動に変わる。今の調子なら、計画通りに進みそうである。
 そもそも、University of IcelandのBragi Arnason教授が、30〜40年かけて、アイスランドは水素社会に変われる筈、と提唱したのが1978年である。国内にエネルギー資源が無く、外貨獲得は水産業/観光業に頼るしかない国にとって、水素エネルギーは極めて魅力的である。しかも、海外からの投資を呼び込もうとの国策にも合致するから、政策展開も図りやすい。そのため、国全体が、「水素社会」ビジョンに向かって着々と動いているといえよう。(http://www.whatson.is/default.asp?web_id=0&news_id=121)

 この過程で着目すべきは、世界の代表的企業が協力しながら、新産業構造を創出する仕組みが機能している点である。様々な業種業態が絡むから、各企業間のインターフェース(業務プロセスの繋がりや相互に関連する分野の技術技術)がボトルネックになることが多い。従って、このような仕組みを商業ベースで動かせただけでも、意義は大きいといえる。
 しかも、ロードマップに合わせて、それぞれの参画者が最善を尽くす、暗黙の合意ができているようだ。

 レイキャビクに設置された、このガスステーションはSkeljungur(アイスランドにおけるShell系ガス配給業者)とIcelandic New Energy(エネルギーのHydro, 地場企業VistOrka, DaimlerChrysler, Shell Hydrogenのコンソーシアム)の共同所有であり、Norsk Hydroが水素を供給している。勿論、使用する燃料電池車はDaimlerChrysler製である。(http://www.hydro.com/en/press_room/news/archive/2003_04/hydrogen_island_en.html http://www.shell.com/home/Framework?siteId=hydrogen-en --> "24/04/2003 First Shell-branded hydrogen station opened")

 錯綜しているように見えるが、参画者がWin-Winの関係を築くことができれば、好循環が始まり、全員が水素社会に向かって突っ走ることになろう。


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