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2007.4.10
 
 


科学人気はでるか+科学リンク…

 最新の天文学の成果を示すポスターが作られた。宇宙の歴史と宇宙の広がりを絵にまとめた力作である。
 この分野に興味があるなら、お勧めの作品だ。
  → 「一家に1枚 宇宙図 2007 ガイド」

 コレ、科学技術週間(2007年4月16日から)向けの企画。様々な科学者が参加して盛り上げを図っている訳だ。

 それに対して水をかけるつもりはないが、リアリズムに徹すると、“一家に1枚”というコンセプトは、気持ちはわかるものの、実現は極めて難しい感じがする。
 と言うのは、日本人は、流行モノには弱く、すぐに熱中するが、すぐに飽きるからだ。マスコミを動かし、話題性を高めることに成功しても、後が続かないと逆効果になりかねない。
 日本では、実生活にかかわる技術には絶大な興味を持つ人は多い。しかし、直接的に生活にかかわらない科学になるとそっけがない。この体質に合うような仕掛けにしないと苦しい。折角素敵な作品を作っても、知らん顔されて終わる可能性もなきにしもあらずだ。

 もっとも、そうした風潮に棹差すということかも知れないが。

 科学雑誌の低迷状況を見れば、科学人気の低迷は明らかである。「科学朝日」が廃刊になり、再出発した「サイアス」も結局駄目だった。
  → 「 『サイアス』存続問題」 [ 2000月8月26日]

 「ポピュラーサイエンス日本版」も再度挑戦したが、結局、休刊(1)。この雑誌、米国では売店に並んでいる類の、題名通りポピュラーなもの。おそらく、100万部は売れているだろう。これに対して、日本の科学雑誌はせいぜい数万部らしい。(2)
  ちなみに、日本発の科学雑誌といえば、以下のようなもの。
   ・「ニュートン」
 [ニュートンプレス]---絵が素晴らしい. 科学中心から、National Geographic 的な内容に変わってきた.
   ・「科学」
 [岩波書店]--- 1931年創刊だが, 個人の定期購読者は限られていそうだ. 一般誌とは言い難い.
   ・「日経サイエンス」
 [日本経済新聞社1971]---Scientific American との提携誌. 科学調の硬い訳文. 売れ行きは今一歩のようだ.
  あとは、日本向けの海外誌。
   ・「ネイチャー・ジャパン」
 [NPG ネイチャー アジア・パシフィック]---7,000部. 日本語は要約の4ページ.
   ・「ナショナル ジオグラフィック日本版」
 [日経ナショナルジオグラフィック社]---科学誌の範疇外とも言えそうだが.
 米国と比較すると、惨憺たる状態と言ってよいだろう。

 もともと、米国では、宇宙や天文といった分野が普段の会話の話題にもなる。それに、宇宙飛行士には英雄イメージがある。こんな状況を見ていると、科学分野の職業に対して、冒険的な憧れ感を抱く人が多そうな印象を受ける。
 そんな感覚を持つ日本人は稀ではなかろうか。
 もっとも、日本でも、南極探検や人工衛星打ち上げが話題になった時代もあった。しかし、社会の成熟化に合わせるように、関心を払う人が極端に減ってしまった。

 それも無理からぬ側面もあろう。なにせ、日本人の初宇宙旅行者は、民放が派遣したTV記者だ。1990年のことである。これで、衛星から、“科学の先端”イメージが消えてしまった。旅行イベントに変質したのである。これで、スペースシャトルに対しての特別な思いは無くなった。おそらく、宇宙に対する科学的な興味も薄れたに違いない。

 天文や宇宙は、一部のマニアが関心を払う分野になったのである。
  → 「天動説の背景」 [ 2004月9月24日]

 科学普及活動は、こうした一般社会の状況を踏まえる必要があろう。
 特に、日本の科学者団体のイメージは、昔と違って、余り良くない点に注意を払った方がよい。
 正直に言う人が少ないから、わかりずらいが、歌舞伎の「家」組織に見られていそうだ。もしそうなら、既存組織をあげた普及活動は奏功しづらい。

 --- 参照 ---
(1) http://www.fujisan.co.jp/Product/1281680529/
(2) 「わが国の科学雑誌に関する調査」 2003年
  http://www.nistep.go.jp/achiev/abs/jpn/mat097j/pdf/mat097aj.pdf


〜科学リンク[非IT]〜

2007.4.10

この類のリンク集は色々あるが、たまに覗く人には向かないものが多い。なかには余りに網羅的だったり、リンク切ればかりで往生することもある。さらに、分野が偏っていると気になる。と言って、自分用を作成する気もおきない。どうも感覚があわないリンク集ばかり。人によって好みが違うのだから致し方ないが。・・・
と言うことで、IT系以外のサイトを並べてみた。

■定番
Nature
Science Magazine
PopSci.com (Popular Science Magazine)
Scientific American
National Geographic
American Scientist
MIT's Technology Review---MIT
Science & Technology Review---Lawrence Livermore National Laboratory

■トピックス
Science in the Headlines
Extreme Science
OMNI Magazine
SciTech Daily Review
SciNet---リンク

■メガメディアの読み物
BBC Online - Science & Nature
NY Times - Science
CNN.com - Technology

■科学好きの読み物
Science Daily Magazine
Science News Online
Why Files
Discovery.com
Exploring Magazine
New Scientist
Popular Mechanics

■専門
Elsevier Science---入口
Physics Today---「パリティ」[丸善]に翻訳掲載あり
Chemical Week---Industry
Royal Society of Chemistry
Earth & Sky
Sky & Telescope---この分野で20万部発行
The World Wide Web Journal of Biology
JAMA---Medical
Archaeology
Medscape

■頭慣らし
NOVA---TV
Science Friday Online---ショウ
Exploratorium---博物的
History of Mathematics---数学とは
Whelmers - McREL's Accessible Science Series---う〜む
Museum of Unnatural Mystery---えっ
Frank Potter's Science Gems---学生になったつもりで、学びの道具・・・
Science Club---子供用もあなどれない
Discovery Channel Canada---日本でもよく知られている番組

■Museum
American Museum of Natural History
The Franklin Institute Science Museum
Museum of Science and Industry
Museum of Science
National Air & Space Museum
National Zoo---これはZoo だが
US National Parks---これはPark だが

■毛色は違うが
How Stuff Works

■米国政府機関の動き
National Science Foundation
NASA
Earth Science Enterprise(NASA)
EPA
FDA
Department of Agriculture
Fish and Wildlife Service
Energy
NIST
National Library of Medicine(NIH)
National Oceanic and Atmospheric Administration
National Ocean Service(NOAA)
National Science Teachers Association---.govではないが


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